女性とクレアチン

クレアチンは肌にいい?美容効果の研究と肌荒れの疑問

公開: / 更新: KYND編集部

クレアチンと肌、どんな関係がある?

クレアチンと聞くと、筋トレのための成分を思い浮かべるかもしれません。実は、肌の細胞の働きや、ハリ・弾力との関係も研究されています。「肌にはどんな関係があるの?」という疑問から、クレアチンについて見ていきましょう。

肌に塗る研究
クレアチンを含む化粧品で、ハリやしわの変化を調べています。
飲む研究
主に筋力や運動について調べています。肌への効果は、これから確かめる段階です。
細胞の研究
実験室で肌の細胞を調べます。人が使ったときに同じ変化が起きるとは限りません。

5研究の早見表・保存用画像を見る →

飲むクレアチンは、肌にもいい?

飲んだ場合の肌のハリやうるおいへの効果は、まだ十分に確かめられていません。

飲むクレアチンは、筋力アップや運動パフォーマンスの向上を目指して使われるサプリメントです。とくに筋トレや短い全力運動を繰り返す場面では、多くの研究が蓄積されています。

これまでの研究をまとめた論文でも、飲む場合の肌への効果は今後の課題とされています。

「効果がない」と決まったわけではなく、人が飲む試験で確かめる必要がある、ということです。肌への期待と、筋トレなどで調べられている働きを分けて考えると、自分の目的に合うか判断しやすくなります。

肌の細胞にも、エネルギーが必要

クレアチンは、肌の細胞が使うエネルギーを補う仕組みに関わっています。

肌の細胞は、日々の活動にエネルギーを使っています。

細胞が使うエネルギー源は「ATP」と呼ばれます。クレアチンは、使われたATPを再び使える形に戻すのを助けます。肌にもこの仕組みがあることが、研究で調べられています。

肌とエネルギーの関係

肌の細胞も、
エネルギーを使って働く。

肌の断面の模式図。上が表皮、その下が真皮。表皮の細胞にもクレアチンのエネルギー供給に関わる仕組みがあります。
01 肌の外側
肌をおおう「表皮」
02 肌の内側
コラーゲンなどが支える「真皮」

細胞の中では、こんな仕組みが働いています

  1. 01蓄える

    必要なときに使える形にクレアチンは、必要なときにエネルギーを補える形で蓄えられます。
  2. 02補う

    使ったエネルギー源を補う細胞が使ったATPを、再び使える形に戻すのを助けます。
  3. 03使う

    細胞の日々の活動へ細胞は、補われたATPのエネルギーを使って働きます。
肌の構造と、細胞がエネルギーを補う仕組みを簡単に表した図です。サプリを飲んだ後の肌の変化を示すものではありません。出典:Lenzら(2005)。

肌のハリとクレアチン

肌のハリを支えるコラーゲンと、クレアチンの関係が研究されています。

肌のハリを支える仕組み

肌のハリや弾力は、真皮にあるコラーゲンやエラスチンなどによって支えられています。コラーゲンをつくるのは「線維芽細胞」と呼ばれる細胞。その働きにも、エネルギーが必要です。

実験室で育てたヒトの線維芽細胞の研究では、クレアチンを加えると、コラーゲンをつくる働きが活発になり、そのもとになる物質が増えました。

こうした結果が、肌のハリとの関係で注目される背景にあります。ただし、人が飲んだときの肌の変化を調べたものではありません。

塗った場合、どんな変化があった?

クレアチンを含む化粧品を塗った研究では、しわ・たるみ・弾力の改善が報告されています。

男性のフェイスケア製品の試験では、目元のしわや、頬からあご周りのたるみに変化が見られました。女性の美容液の試験でも、しわや弾力の改善が報告されています。

飲んだ場合にも、同じ効果がある?

いずれも、クレアチン以外の成分も含む製品を肌に塗った場合の結果です。クレアチンだけの効果や、飲むサプリで同じ変化が得られるかまでは分かりません。

ほかにも、肌の細胞を酸化による負担から守れるかが調べられています。研究ごとの人数や期間、詳しい結果は、記事後半の研究の条件と出典にまとめました。

美容も、筋トレも楽しみたい方へ

筋トレで力をつけたい方には、トレーニングを支える選択肢の一つです。

美容をきっかけにクレアチンが気になり、筋トレにも取り組んでいるなら、体づくりの研究も参考になります。高齢女性の研究では、筋トレとクレアチンを組み合わせたグループで、筋力や筋肉量がより大きく増えました。

肌への効果を調べた研究ではありませんが、「筋トレで力をつけたい」という目標がある方には、検討する手がかりになります。ほかの研究や基本的な働きは、女性のためのクレアチン入門で紹介しています。

運動することも、肌につながる?

中年女性を対象にした研究では、有酸素運動・筋トレのどちらのグループも、肌の弾力などが改善しました。これは運動を調べた結果で、クレアチンを飲む試験ではありません。

クレアチンは「飲めば肌がきれいになるもの」と考えるより、トレーニングを支える選択肢の一つと捉えるのが現実的です。運動が日々の習慣になれば、肌も含めた体調を考えるきっかけになります。

ただし、クレアチンが運動の継続を促し、その結果として肌を改善する、という一連の効果まで確かめられたわけではありません。

肌荒れ・乾燥など、気になる疑問

クレアチンでニキビや肌荒れが増えますか?

今回確認した研究からは、クレアチンがニキビを直接増やすとは判断できません。

関連して話題になる男性ホルモンの一つ「DHT」については、2025年の研究があります。筋トレをする男性をランダムにグループ分けし、クレアチンを1日5g、12週間飲んでもらったところ、プラセボを飲んだグループとの間に、統計的にはっきりした差は見られませんでした。

ただし、これはニキビを調べた試験ではありません。飲み始めて肌に異常が出た場合は使用を中止し、製品の原材料やほかのサプリも含めて医師に相談してください。

体に水分をためるなら、肌もうるおいますか?

体の中の水分が増えることと、肌がうるおうことは別です。

男女32人の研究では、クレアチンを飲んだ後に体内の水分の総量が増えました。ただし、肌の乾燥が改善するかを調べた研究ではありません。「水分が増えるから肌もうるおう」「必ず顔がむくむ」とは結びつけず、体重が気になる方はクレアチンと体重・水分の関係も参考にしてください。

肌のためには、何gを何週間飲めばよいですか?

肌への効果を目的に、どれくらいの量を何週間飲めばよいかは、今回の研究からは決められません。この記事で紹介した28日間・6週間は、肌に塗る製品を使った期間です。サプリメントは製品の表示を確認し、研究の量を参考に自己判断で増やさないようにしましょう。

肌をいたわる習慣と、毎日の一杯を

スキンケアを楽しみながら、食事や休息、続けられる運動も大切にする。その中でクレアチンを取り入れるなら、「筋トレで力をつけたい」「毎日の習慣として続けられるものを選びたい」と、自分の目標を一つ決めてみましょう。

選ぶときは、「1回分にクレアチンが何g入っているか」「ほかに何が入っているか」「味や価格は続けやすいか」を確認しましょう。粉末全体の重さと、クレアチンだけの量は異なります。詳しい確認ポイントは、クレアチンの商品選びガイドにまとめています。

KYNDで、私の毎日に合うタイプを選ぶ

美容にも体づくりにも関心がある方へ。KYNDは、クレアチンに魚由来コラーゲンペプチド、ビタミンC、カルシウムを組み合わせた、2つのタイプを準備しています。続ける場面を思い浮かべながら、自分の好みで選んでみてください。

採用済みのパッケージ開発イメージです。実物写真や完成品の効果を示す画像ではなく、包装の表示は最終仕様ではありません。

出典・商品情報の確認日:2026年9月19日。

研究の条件と出典を詳しく読む

何を使い、誰を対象に、どんな変化を調べたのか。研究のポイントをまとめました。早見表は画像でも保存できます。

クレアチンと美容の研究早見表

この記事で紹介する5研究の整理です。網羅的な文献レビューではありません。

塗る研究・細胞の研究の結果を、飲むサプリの美容効果にそのまま置き換えることはできません。KYNDの完成品の効果を調べた研究ではありません。

出典確認:2026-10-02 · KYND編集部。人数・期間は確認できた範囲を記載。研究名から出典を読めます。

クレアチンに関する5研究の方法・結果・読み取り方
研究・使い方対象・人数・期間分かったこと読むときのポイント
塗る+細胞Peiranoら(2011)論文要約を確認男性43人/6週間。クレアチン・ガラナ・グリセロール配合製品。別に細胞実験も実施。使用前と比べ、しわ・たるみの指標が改善。細胞ではコラーゲン合成が増加。複数成分の製品での結果。飲んだ場合の効果には置き換えられない。
塗る+細胞Fischerら(2011)論文要約を確認年齢を重ねた肌/人数・期間は要約に記載なし。葉酸とクレアチンの配合製品。細胞実験も実施。肌のハリが改善。細胞実験ではコラーゲンに関わる指標が変化。葉酸との組み合わせ。クレアチン単独の効果は判断できない。
塗るSanzら(2016)本文の方法・結果を確認女性32人(45〜55歳)/28日間・1日2回。クレアチン・尿素・ペプチドなどの美容液。使用前と比べ、しわ・真皮密度・弾力などの改善を報告。非盲検で同じ人の使用前後を比較。複数成分を含み、プラセボ群との比較ではない。
細胞Mahajanら(2021)本文の方法・図2を確認培養ヒト皮膚線維芽細胞(図2:独立実験3〜4回)/24時間前処理、酸化ストレス2時間、72時間後評価。酸化ストレスを与える前のクレアチン処理で、細胞老化の指標が抑えられた。細胞の仕組みを調べた実験。人が飲んだときの肌の変化は評価していない。
飲む+筋トレAguiarら(2013)論文要約を確認高齢女性18人(各群9人)/12週間。クレアチン5g/日またはプラセボ+週3回の筋トレ。クレアチン群で、筋力・筋肉量の増加がより大きかった。無作為化・二重盲検試験。肌を評価していない。5gは試験条件で、摂取の推奨量ではない。
塗る+細胞

Peiranoら(2011)

対象・人数・期間
男性43人/6週間。クレアチン・ガラナ・グリセロール配合製品。別に細胞実験も実施。
分かったこと
使用前と比べ、しわ・たるみの指標が改善。細胞ではコラーゲン合成が増加。
読むときのポイント
複数成分の製品での結果。飲んだ場合の効果には置き換えられない。
確認範囲
論文要約を確認
塗る+細胞

Fischerら(2011)

対象・人数・期間
年齢を重ねた肌/人数・期間は要約に記載なし。葉酸とクレアチンの配合製品。細胞実験も実施。
分かったこと
肌のハリが改善。細胞実験ではコラーゲンに関わる指標が変化。
読むときのポイント
葉酸との組み合わせ。クレアチン単独の効果は判断できない。
確認範囲
論文要約を確認
塗る

Sanzら(2016)

対象・人数・期間
女性32人(45〜55歳)/28日間・1日2回。クレアチン・尿素・ペプチドなどの美容液。
分かったこと
使用前と比べ、しわ・真皮密度・弾力などの改善を報告。
読むときのポイント
非盲検で同じ人の使用前後を比較。複数成分を含み、プラセボ群との比較ではない。
確認範囲
本文の方法・結果を確認
細胞

Mahajanら(2021)

対象・人数・期間
培養ヒト皮膚線維芽細胞(図2:独立実験3〜4回)/24時間前処理、酸化ストレス2時間、72時間後評価。
分かったこと
酸化ストレスを与える前のクレアチン処理で、細胞老化の指標が抑えられた。
読むときのポイント
細胞の仕組みを調べた実験。人が飲んだときの肌の変化は評価していない。
確認範囲
本文の方法・図2を確認
飲む+筋トレ

Aguiarら(2013)

対象・人数・期間
高齢女性18人(各群9人)/12週間。クレアチン5g/日またはプラセボ+週3回の筋トレ。
分かったこと
クレアチン群で、筋力・筋肉量の増加がより大きかった。
読むときのポイント
無作為化・二重盲検試験。肌を評価していない。5gは試験条件で、摂取の推奨量ではない。
確認範囲
論文要約を確認
肌の研究:対象・期間・成分を詳しく読む

飲む場合の研究で分かること

「肌に関係があるなら、飲んでもよい変化があるの?」と気になるところです。今のところ、飲むことで肌のハリやうるおいが改善するかを判断するには、人を対象にした研究が足りません。2026年のJCADのレビュー(これまでの研究をまとめた論文)でも、細胞のエネルギーやコラーゲンとの関係に注目しながら、飲んだ場合の研究が今後の課題とされています。

これは「効果がないと分かった」という意味ではなく、人が飲む試験で確かめていく段階ということです。美容をきっかけにクレアチンが気になったら、飲む研究が行われている運動・体づくりとの関係も知っておくと、自分に合う取り入れ方を考えやすくなります。

コラーゲンをつくる細胞に着目した研究

肌の内側には、ハリを支えるコラーゲンをつくる細胞があります。「真皮」という層にある、線維芽細胞です。Peiranoらの研究では、実験室で育てたこの細胞にクレアチンを加え、コラーゲンづくりに関わる変化を調べました。

その結果、コラーゲンに関わる遺伝子の働きが活発になり、コラーゲンになる前の物質「プロコラーゲン」をつくる量が増えました。人の肌の見た目ではなく、細胞の働きを調べた結果です。

スキンケア製品で、ハリや目元の変化を調べる

肌に塗る製品を使った研究でも、変化が報告されています。同じPeiranoらの研究では、男性43人がクレアチン・ガラナ抽出物・グリセロール入りのフェイスケア製品を6週間使用。使う前と比べて、頬からあご周りのたるみを測る数値が低下し、目尻や目の下のしわにも、統計的にはっきりした改善が報告されています。

Fischerらの研究では、葉酸とクレアチンを含むスキンケア製品で、年齢を重ねた肌のハリが改善しました。同時に行った細胞などの実験でも、コラーゲンをつくる量や、コラーゲン線維の密度に変化が見られています。

女性を対象にした研究もあります。Sanzらの研究では、敏感肌で目尻にしわがある女性32人が、美容液を1日2回、28日間使用しました。美容液には、リンゴ由来の幹細胞抽出物・尿素・クレアチン・ペプチドが含まれています。しわ、肌の内側の層の密度(真皮密度)、弾力の改善が報告されました。

28日間・6週間は、これらの試験で変化を評価した期間です。「使えばその頃に実感できる」という目安ではありません。

これらは、クレアチンを含むスキンケア製品の可能性を示す研究です。結果は、複数の成分を組み合わせた製品全体のもの。クレアチンだけを使った場合や、サプリメントとして飲んだ場合に、同じ変化が起こるかは分けて考えます。

Sanzらの論文本文では、同じ人の使用前後を比較する非盲検試験と説明されています。プラセボ群との比較ではありません。また、Peirano・Fischerらには化粧品メーカー、Sanzらには製品開発企業の研究者が含まれています。

肌の細胞を、酸化による負担から守れる?

肌の細胞が酸化による負担にどう対応するかも、研究されています。Mahajanらは、実験室で育てた人の肌の細胞(線維芽細胞)に、クレアチンまたはニコチンアミドを先に与えました。その後、過酸化水素で負担をかけると、細胞の老化を示す数値が抑えられました。

一方、負担をかけた後に与えた場合には、同じ効果は見られませんでした。細胞を守る働きがどんな条件で起こるのかを調べた実験で、人が飲んで若く見えるようになるかを調べたものではありません。

肌のエネルギー:ATPとクレアチンの仕組み

クレアチンは、細胞が使うエネルギーを補う仕組みに関わる成分です。体の中でもつくられています。細胞のエネルギー源は「ATP」と呼ばれ、クレアチンは使われたATPを再び使える形に戻すのを助けます。

この仕組みは、肌にもあります。肌には、仕組みを動かす酵素や、クレアチンを細胞に取り込む入り口(輸送体)が備わっています。Lenzらの研究では、肌の外側をおおう「表皮」の細胞にクレアチンを与えると、細胞に取り込まれました。エネルギーに関わる働きや、酸化による負担(酸化ストレス)への抵抗力が高まることも報告されています。

クレアチンにリン酸が結びついた「ホスホクレアチン」として蓄えます。必要なときにリン酸を渡し、使われたエネルギー源「ATP」を補います。細胞はATPのエネルギーを使って活動します。

筋トレの研究:高齢女性18人の試験を詳しく読む

スキンケアを楽しむことも、運動でできることが少しずつ増えることも、自分を大切にする習慣の一つ。筋トレも頑張りたい方には、飲むクレアチンを調べた次の研究が参考になります。

Aguiarらの研究では、健康な高齢女性18人(平均64.9歳)が、12週間、週3回の筋トレに取り組みました。クレアチンを1日5g飲む9人と、クレアチンを含まない比較用のもの(プラセボ)を飲む9人に、ランダムに分かれています。参加者と評価する側の双方に、どちらを使うか知らせない方法(二重盲検)でした。

クレアチンを飲んだグループでは、筋力・筋肉量と、体重から脂肪を除いた重さ(除脂肪量)が、より大きく増えました。体重と体脂肪率には、どちらのグループも統計的にはっきりした変化はありませんでした。

この研究は、高齢女性の筋トレについて調べたものです。若い女性の肌がきれいになることや、やせることを示す結果ではありません。また、1日5gは研究で使われたクレアチンの量で、KYNDの飲み方の案内とは異なります。ほかの女性研究や基本的な働きは、女性のためのクレアチン入門で紹介しています。

運動と肌の研究:中年女性の16週間の試験

運動そのものと、肌のコンディションとの関係も研究されています。運動習慣の少ない中年女性を対象にした16週間の研究では、解析対象の56人で、有酸素運動・筋トレのどちらのグループも肌の弾力などが改善しました。これはクレアチンを飲む試験ではなく、運動を調べた結果です。

クレアチンが運動の継続を促し、その結果として肌を改善する、という一連の効果まで確かめた研究ではありません。

参考文献

私の毎日に合うタイプを、詳しく。

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